行政書士②

P.N Y.horikoshi

私は、あるメーカーで営業をしている38歳の会社員です。
仕事はひとまず順調、家庭も平穏ですが、40歳という年齢を間近に控え、 久しぶりに何かに挑戦したい、自分を試してみたい、という思いを 抱くようになりました。

行政書士の資格を選んだのは、特に大きな理由があったわけではありません。 営業の仕事に法律の知識も少しは役に立つのではないか、という程度の 軽い気持ちだったと思います。ただ、挑戦するからには必ず合格を勝ち取りたい という気持ちは強く持っていました。

正直、勉強をはじめてみて仕事との両立は、やはりつらいものがありました。
取引先との接待や残業で帰宅が遅くなることも多く、なかなか勉強が手に つかない日々が続きました。どうしてこんなことを始めてしまったのか、と自分で わからなくなることもしばしばでした。

しかし、途中であきらめるのも悔しく、自分を試したいのではなかったか、と 気持ちを奮い立たせ、通勤時間などの少ない時間も活用して勉強に あてました。土日には図書館に通い、集中しました。4月に勉強を始めてから本試 験までの7ヶ月間、家族には本当に協力してもらいました。

9月、10月には仕事を割り切り、平日も勉強時間をつくるようにしました。 ただ、仕事の時間は仕事に集中し、仕事をおろそかにするようなことはしませんでした。

そして迎えた試験当日、私は余裕をもって会場入りし、なるべく冷静に、落ち着いて 問題を解きました。

自己採点をして合格がわかったときには、あきらめなくてよかった、今まで頑張って きたことがこの結果につながったという喜びで胸がいっぱいになり、思わず涙が こぼれました。家族に報告すると、家族も「頑張ったね、おめでとう。」と 言ってくれました。

この7ヶ月間、土日も勉強に集中し、家族サービスなどということは全くできませんでした。 妻には苦労をかけ、子供にも寂しい思いをさせたと思います。
それでも、突然始めた勉強に驚きながらも応援してくれた家族には心からありがとう、の 気持ちでいっぱいです。

また、40歳間近での自分への挑戦で見事合格することができ、大きな自信を得ることが できました。