ソムリエ(ワインアドバイザー)

P.N こたろう

大学生の時、イタリアンレストランにバイトで 入ってそのままそこに就職。接客を中心に仕事 をしていました。5年くらい経って、オーナーが都内にもう一軒 店を出したいという話になりました。僕をその新店舗に行かせるつもりだったような ので、折角の機会と思い、それならワインアド バイザーの資格でも取って行ってやろうと考 えました。

はじめは軽い気持ちだったんですが、オーナーに その ことを話すと、すごく喜んでくれてどうにも後 に引けなくなってしまいました。イタリアンレストランとはいえ、ぶっちゃけワイ ンに関しては全くの業者任せだったのでワインの知識は ほとんどゼロ。なので仕事の合間をぬってスク ールに通いました。

スクールではワインの分類や醸造方法、歴史など のワイン概論から学び始めて、毎回テイスティ ングの練習がありました。ワインについて勉強が終わると、今度はワインの 産地、フランス、ドイツ、イタリアなど各地の 比較をしながらの学習でした。次第に覚えることが多くなってきたので、市販の 参考書を買って、休みの日などに復習して とにかくスクールの先生が「覚えなさい」と言っ たものは頑張って暗記しました。半年とちょっと通って一応そこのスクールは終了。 あとは一時試験を受けるだけとなりました。

試験はイタリアに関する出題が出て「おおっ!」 と思いましたが、全部は解答できませんでした。試験終了後、出来が悪い感じだったので「だめかなー」と思っていたら、まさかの合格通知。「なんで?」と思ったのも束の間、まあ、受かっ たんだから良かったかなと早速、二次試験対策を はじめました。

対策といっても、スクールの二次対策講座に 参加してテイスティングを徹底的にやるだけ。 たまに自宅でもワインを自腹で買ってきて、比 べながら飲んでみたりしました。こればっかりは飲まないとダメですね。でも、味音痴と思っていた自分が、勉強すればする ほど分かってくるので不思議な気がしました。

勢いもあったと思います。二次試験も通過し、見事合格。晴れてワインアドバイザーとなりました。

これから受けるみなさんにアドバイスと言えば、 とにかくワインを飲んでください、です。筆記は頑張ればできますので、テイスティング に慣れるように。飲むときは考えながら飲む。これです。

今は新店舗が軌道に乗って落ち着いてきました。うっかりすると折角学んだことを忘れてし まいそうになるんで、時々飲んでは 合格したときのレベルを保つようにしています。